竹バイオエタノール委託事業の実証設備完成

  • プレスリリース
  • UP
  • jnc

JNC株式会社(本社:東京都千代田区、社長:森田美智男)は、2010年度から環境省の委託事業を受け、「竹からのバイオエタノール生産技術の実証設備」を2011年11月末、水俣製造所内に完成させました。今般、設備の操作性と安全性を確認したのち、試験運転を開始します。本実証プラントの設計・建設及び運転は、JNC株式会社とJNCエンジニアリング株式会社が担当しています。

本件は、環境省の平成23年度地球温暖化対策技術開発等事業のうち、「竹からの高効率バイオエタノール生産技術の実用化開発」を受託したものです。
 食糧と競合しない再生力の高い竹から、低炭素社会の実現に貢献できる新規のバイオエタノール生産システムを確立するため、国際的競争力を有する技術の開発と、実用化に向けた技術の開発を行うとともに、放置竹林の整備、森林の再生を並行して行います。
 本実証設備は、熊本大学、崇城大学における研究成果を基に建設し、使用される原料の竹材は、水俣市及び株式会社みなまた環境テクノセンターが水俣市内から調達したものです。
 2012年度末まで実証設備による試験を行ない、そのデータを基に、竹からバイオエタノール生産の事業性を検討します。

【プラント構造】
・敷地:24m×18m 430m2 屋内設備で二階建てデッキの構成
・設備内容:竹の粉を糖にする設備(糖化設備)や、糖液を発酵してバイオエタノールを作成する設備(発酵設備)など、
 9設備を設置。生産能力は実験設備のため確定できませんが、10kL/年程度と推測されます。

【本事業での業務分担】
(1)放置竹林からの伐採及び搬出システムに関する調査・技術開発
 担当:株式会社みなまた環境テクノセンター、水俣市、JNC株式会社
 内容:水俣市内および近隣地区の竹の資源量の調査、実証プラントへ供給する竹材の確保と竹材のチップ化、
 チップ化された竹材の供給安定性の検討。
 今回実証プラントに供給する竹の粉は、水俣市内から収集されました。

(2)竹を原料としたバイオエタノール生産技術開発
 担当:国立大学法人 熊本大学、学校法人君が淵学園崇城大学、JNC株式会社
 内容:竹からのバイオエタノール生産プロセス各工程の技術開発。
 今回の発酵に使用する酵母は熊本大学、崇城大学で開発しました。副産物の有効利用法の検討も行います。

(3)実証プラントの設計、建設、運転
 担当:JNCエンジニアリング株式会社、JNC株式会社
 内容:実証プラントの設計、建設および運転よる事業性検討。

【これまでの経緯】
  2011年1月 実証プラントの設計完了
  2011年2~4月 基盤工事完了
  2011年6~8月 設備発注
  2011年9~11月 設置工事
  2011年12月 水運転(稼動検査)
  2012年1月 試験運転開始

【関係企業・団体】

・株式会社みなまた環境テクノセンター 
 社長 田上 和俊  
 〒867-8105 熊本県水俣市浜松町5-98(水俣産業団地内)
・水俣市
 〒867-8555 熊本県水俣市陣内1丁目1番1号
・国立大学法人 熊本大学 工学部
 〒860-8555 熊本市黒髪2丁目39番1号
・学校法人君が淵学園 崇城大学 生物生命学部
 〒860-0082 熊本県熊本市池田4-22-1
・JNCエンジニアリング株式会社 
 代表取締役社長 佐伯 誠次 〒260-0015 千葉県千葉市中央区富士見2丁目3番1号 塚本大千葉ビル8階