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ポリリジンとは
ポリリジン(ε-ポリ-L-リジン)の
化学構造
ポリリジンは発酵で作られる天然のカチオンポリマーです。
JNCが製造販売しているポリリジンは、ε-ポリ-L-リジンです。
ε-ポリ-L-リジンは、必須アミノ酸であるL-リジンが、側鎖のアミノ基(ε位)でペプチド結合したユニークな化学構造を有しています。
これによりα位のアミノ基が強いカチオン性をもつため、⾼カチオン性のポリマーとなっています。
また、塩類は含まない純粋なポリリジン(フリー体)です。塩類を含まないため、設備の腐⾷を抑えることができます。
ポリリジンにはα-ポリリジン、ε-ポリリジン(フリー体)、ε-ポリリジン塩酸塩がありますが、JNCの製造するポリリジンはε-ポリリジン(フリー体)となります。詳細は以下のコラムをご確認下さい。
ポリリジンの重合度
ポリリジンは、L-リジンが25〜35個重合したものです。
微⽣物の発酵⽣産をコントロールすることで、均⼀性の⾼いポリマーを実現しました。
ポリリジンの重合度分布
ポリリジンを逆相クロマトグラフィーで展開し、ポリマー分布を確認した。
ポリリジンの物理化学的性状
ポリリジンの物性データ | |
---|---|
Mn | 4,090 |
Mw | 4,700 |
Mw/Mn | 1.14 |
融点(Tm) | 172.8℃ |
ガラス転移温度(Tg) | 88℃ |
溶解性 | 水に溶解 |
等電点 | 9 |
ポリリジンの製造法
ポリリジンは、微⽣物の発酵のみによって造られています。
精製⼯程においても、造塩反応を含む⼀切の合成⼯程を経ていないため、
完全な天然系の物質として、安⼼してご利⽤いただけます。

ポリリジンの安全性
ポリリジンは、微⽣物発酵によって⽣産される極めて安全性の⾼い物質です。
ポリリジンは急性毒性、亜急性毒性、慢性毒性、変異原性、体内動態試験などにより高い安全性が確認されています。
また、添加物としての各種認証を取得しております。
⽶国FDAのGRAS認証を取得
JNCのポリリジンはGRAS認証を取得しています。
ポリリジンは⾷品添加物として広く使⽤されていますが、⽶国FDAのGRAS認証を受けていますので世界標準の⾷品保存料として認識されています。
2022年8⽉2⽇現在、⽶国FDAのGRAS認証を受けたポリリジンはJNC株式会社が⽣産するポリリジンのみです。
ポリリジンにはα-ポリリジン、ε-ポリリジン(フリー体)、ε-ポリリジン塩酸塩がありますが、JNCの製造するポリリジンはε-ポリリジン(フリー体)となります。GRAS認証を受けているのはJNCのポリリジンのみになりますのでご注意ください。詳細は以下のコラムをご確認下さい。
安全性試験結果
試験項目 | 試験結果 |
---|---|
急性毒性試験(ラット) | LD50 5.0 g/kg以上 |
変異原性試験(微生物) | 陰性 |
3ヵ月反復投与毒性試験(ラット) | 影響なし |
催奇形性、繁殖試験(ラット) | 親動物の生殖機能および神経・免疫機能ならびに胚・胎児の発生、発育に対して影響なし。 |
慢性毒性 / がん原性合併試験 (ラット) |
極めて安全性が高い。催腫瘍性を有しない。 |
皮膚一次刺激性試験 | 刺激反応なし |
連続皮膚刺激性試験 | 刺激反応なし |
感作性試験 | 感作性なし |
眼粘膜一次刺激性試験 | 刺激反応なし |
ヒトパッチ試験 | 除去24時間後、全員陰性 |
※動物試験は2008年以前に実施されたものです。
ポリリジンの認証
- ⾷品添加物
- JNCが製造販売するポリリジンは、以下のように⾷品添加物(主に保存⽬的)として使⽤することが認められています。
⽇本:既存添加物名簿(平成8年厚⽣省告⽰第120号)に保存料として収載
⽶国:FDAのGRAS取得
韓国:⾷品添加物として登録
中国:防腐剤として登録
KOSHER
(⽶国、中国においては使⽤制限有)
- 化粧品、⽇⽤品、衛⽣⽤品等の
添加剤 - JNCが製造販売するポリリジンは、INCI登録(POLYEPSILON-LYSINE)されています
(但し、中国INCI(IECIC)は除く)。
CAS No.28211-04-3
- 医薬部外品
- 医薬部外品については別途ご相談ください。