NEW BUSINESS 新規事業への取り組み

嵩高さにとことんこだわり、
幅広い分野に展開できる
超嵩高不織布材料を開発

これまでにない肌触りの良い不織布が求められている中、
「ふわふわの綿をそのまま不織布にしてみたい」という開発者のアイデアから、
新たな不織布材料の開発が始まりました。
嵩高(かさだか)さにとことんこだわって研究開発を進めた結果、JNC独自の製造方法を確立。
密度が低く、均一な構造のため、通液性や通気性・保温性に優れる特徴を持っており、
既存の衛生材料に加えて、他分野への展開が可能となっています。

不織布

繊維を絡ませたり、融かしたり、接着して、繊維を結合させて つくられる「織らない布」。
不織布は成形の自由度が高く、柔軟性や強度など用途に応じて様々な機能を持たせられるため、マスクや紙おむつといった医療・衛生用品に加え、自動車の内装材や建築の床材、遮音材など幅広い分野で活用されており、その需要は増加しています。

事業環境・社会的な課題

  • 繊維・不織布業界において競争優位性のある製品開発
    繊維・不織布業界において
    競争優位性のある製品開発
  • サスティナブル素材の使用や資材軽量化による環境負荷低減
    サスティナブル素材の使用や
    資材軽量化による環境負荷低減
  • 肌触りが良く、液透過性に優れた不織布素材の需要
    衛生材料分野:
    肌触りが良く、液透過性に優れた不織布素材の需要
  • 動物愛護の観点から羽毛に代わる新規中綿素材の需要
    衣料分野:
    動物愛護の観点から羽毛に代わる新規中綿素材の需要

プロジェクトの構成

複合繊維の研究を行う守山事業所のメンバーを中心に技術開発を行っています。また、より良い製品開発を目指して他部署とも連携し、繊維事業部では顧客・消費者ニーズと開発品とのマッチングの検証、研究開発本部では社外ツールを活用した新規用途探索の支援、さらに知財部では特許 / 技術情報のマッピングと新規用途への展開支援など、部署を越えたプロジェクト推進に取り組んでいます。

業界の強みと今後の事業展開

不織布化の加熱方法に着目した独自技術により、従来の製法では得られなかった嵩高不織布の製造を実現しました。繊維原料から不織布までの生産を自社で一貫して行えるため、顧客の要求性能に応じて繊維径や断面構造などを容易に変更可能です。また、欧米、アジアを中心に海外の製造拠点も有しており、グローバルな製品供給体制を確立しています。

  • ふわふわの綿をそのまま
    不織布にする独自の製造技術
  • 繊維原料〜不織布の一貫生産による
    カスタマイズ対応
  • 多数の海外拠点による
    グローバル製品供給体制
衛生材料分野

衛生材料分野

肌にやさしく、高粘度の液体(軟便・経血)に対しても高い吸収力を発揮するので、紙おむつやナプキンの表面材として好適です。また、サスティナブル素材の使用や樹脂使用量削減により、環境負荷低減に貢献します。

衣料分野

衣料分野

嵩高な構造を活かして、軽量で暖かいダウンジャケット用中綿に活用できます。羽毛と同等の保温力を持ち、一度濡れてからも保温性が低下しない、お手入れが簡単という特徴も併せ持った製品を実現します。動物愛護の観点からも羽毛に代わる素材として活用可能です。

建材分野

建材分野

嵩高かつ均一な構造により、優れた断熱性と吸音性を持っているため、建物の断熱材や吸音材として効果を発揮します。結露対策や施工性の良い材料としての活用が期待され、快適な住環境の実現に貢献します。

自動車分野

自動車分野

嵩高な構造を活かし、低周波から中周波帯までの音を効率的に吸収する吸音材として活用できます。軽量化ニーズにも対応しており、燃費向上や環境への配慮にも大きな役割を果たせる素材です。